コミケを風疹から守り隊

2014年12月31日水曜日

S01-09: 科学的知見と社会的合意について

初回公開日:2014年12月31日
最終更新日:2014年12月31日


1.はじめに(この記事を書いたきっかけ)

(この項は、文字通り「きっかけ」について書いたものであり本論とは直接には繋がっていませんので、読み飛ばして頂いても構いません)
きっかけになったのは こちらのまとめ です。当初の私の心情は、そこにまとめられてる人達と同じ様なものでした。しかしその後、地下猫さんの記事 を読んだ際に「言ってる事は理解出来る」とも思い、また ublftbo(TAKESAN)さんの記事 を読んで「これは比較的中立だ」と感じたりしました。それらを踏まえて最初の岩波『科学』の呟きに対する私自身の考えを述べるならば「言ってる内容は概ね妥当だけれど、これまでの態度を考えると字面通り受け取る訳にもいかない」となります。
という風に色々考えているうちに、より一般化した形で、タイトルに書いた様な考えが少しずつまとまってきました。これはブログのレギュラーメニューにふさわしい(^^)と思って記事にしてみた次第です。

S02-05: 「学術論文」の意義

初回公開日:2014年12月31日
最終更新日:2014年12月31日


1.はじめに

学術論文の意義に関しては、前の記事S02-04:「学術論文」って何だろう?にも簡単に書きました(正確には追記した部分です)が、ここではもう少し詳しく(と言っても長くなり過ぎない程度に)述べてみたいと思います。内容的に重複する部分もありますが、御容赦ください。
最初に結論を述べます。学術論文の意義をたった一言で簡潔に述べるならば「学術論文とは科学の発展そのものを(名実ともに)表しているもの」となります。
とは言え、これでは余りにもシンプル過ぎますよね。ですので、以下では「どうしてその様に言えるのか」について書いていきたいと思います。

2014年11月19日水曜日

消費税増税論者の嘘を撃つ

初回公開日:2014年11月19日
最終更新日:2014年11月19日


1.はじめに
(タイトルは、ぶっちゃけ言えば煽りです)

安倍首相は、2014年7~9月期のGDPが事前予想を遥かに下回りマイナス成長に転落した事実を受け、消費税増税の延期と解散総選挙を決断しました。これに対してマスコミ・野党・有識者の間に「増税延期はアベノミクスの失敗を意味する」だの「財政健全化の道が遠のき将来世代にツケを回す行為だ」などといった意見がみられます。

しかし、これらは全て嘘です。
こうした嘘を吹聴する人達は、教科書レベルのマクロ経済学の基礎すら理解していない愚か者(あるいは騙されている可哀想な人)か、さもなければ私利私欲の為にはどれほど国民が苦しもうが死のうが知った事ではないと思っている極悪人のどちらかです。
そこで今回は、それらが嘘である理由を、なるべく端的に述べたいと思います。

また、念の為に書いておきますが、私は政治的にはむしろ安倍政権に批判的ですが、それはあくまで是々非々であり、少なくとも現状の金融政策に関しては、それが正しい政策であるが故に支持しています。但し増税には明確に反対です。その点に関しては、以下で繰り返し述べます。
また、これらの事は以前の記事「経済メモ:景気・金融・財政などの話(アベノミクスで景気は回復するか?)」の中にも書きましたので、宜しければそちらも御覧ください。

2014年7月2日水曜日

東京都議会での差別野次について~真に冷静な一般論~

初回公開日:2014年07月02日
最終更新日:2014年07月02日


1.はじめに(事実関係と論点整理)

既に多数の報道がありますが、2014年6月18日の東京都議会本会議で、塩村文夏(あやか)議員(みんなの党)が、晩婚化・少子化について質問している最中に、女性蔑視の野次が飛びました。野次は複数あったとされており、6月23日に鈴木章浩議員(自民党)が野次発言を認め本人に謝罪し、その他の野次についても徐々に明らかになってきています。しかし本記事公開の時点では、未だ全貌は明らかになっていないと感じます。また鈴木氏の謝罪会見に対しても「何が問題だったのか解ってない」との批判があります。
発言者(の少なくとも一部)が特定された事は大きな前進だと思いますが、もしもこれで幕引きになってしまう様では、むしろ本質的な解決からは遠ざかってしまうだろうと危惧します。何故その様に考えるかは、本記事をお読み頂ければ解るかと思います。

この問題には幾つもの要素が重なっていて見掛けよりも複雑なので、ちょっと整理してみます。大きく分けると
1)今回の野次は何処がどの様に酷いのか
2)野次が飛んだ背景にあるもの
3)今後どう対処していくべきか
の3つだと考えます。これは言い換えれば現在・過去・未来の話でもあります。
以下、この3つに関してそれぞれ述べていきます。

2014年6月11日水曜日

「リスク比較による意思決定」のやさしい解説

初回公開日:2014年06月11日
最終更新日:2014年06月11日


1.人生は選択の連続です

私たちは、日々の暮らしの中で無数の選択(意思決定)をしながら生きています。
ちょっと例を挙げてみましょう。
朝、お布団の中で「もう起きなきゃ…でも、あと10分、いやあと5分だけでも寝ていたい…」そう、もう起きるか・まだ寝ているか。これも一つの立派な選択です。まぁ、いつまでも寝てはいられないので、いつかは頑張って起きますよね。何とか準備ができたら、今度は通勤です。通勤の際にも「いつもの道を行くか、抜け道を通るか」という選択をしたり、信号が変わりそうになったら「手前で止まるか突っ込むか」という選択を(歩行者の場合でも運転している場合でも)している筈です。こうした様々な選択を乗り越え(笑)、ようやく職場に着きました。そしたら今度は「どの仕事から手を付けるか」という選択をしたり「お昼には何を食べようか」という選択をしたり…
この様に、私達は常に大小様々な選択を繰り返しながら生きています。某企業のCMに「あなたは、あなたが食べたもので、できている」という台詞がありますが、言うなれば「あなたの人生は、あなたの選択の結果で、できている」と言えるのです。

この様に、私達の人生は常に選択の連続である訳ですが、通常、これらの選択は半ば無意識に行われ、ある程度大きな選択でない限り、私達の意識に上って来る事は少ないです。
そこで今回は、改めてこれらの選択がどの様な基準によって行われているのかを、考えてみたいと思います。